医療福祉業界にGW、お盆、年末年始なんてものは存在しないのですが、5月5日の子どもの日にお休みを頂けたので、小学生の娘たちと『座禅体験』してきました。
娘達は初めての座禅体験。
なのに、無謀にも禅寺の総本山の永平寺をチョイス。
ちなみに私は、宗教に全く興味ないです。好きでもない。
宗派もよく分からない。ですが禅の心は、一部好き程度です。
そんな私でも、結構楽しめました。
曹洞宗大本山、永平寺
『永平寺』は1244年、779年前に道元禅師によって開かれた座禅修行の道場です。
山に囲まれた幽玄の地に、大小70余りの建物があり、現在130名の修行僧がお見えになるそうです。
ここの座禅をクリアすれば、どこの座禅道場に行っても大丈夫かなと、思います。
ちなみに私は、ヨガのインストラクターなので、毎朝、メディテーション(瞑想)してます。
座禅と似てますが、ヨガは仏教よりも歴史が長いので、瞑想が座禅の原点だと思ってます。
“あぐら“で膝の上で印を結ぶのが私のスタイルですが、座禅は日本流アレンジが入っている感じがします。
まぁ、自分が集中できれば何でもいいと思ってます。
私が通っていた幼稚園はお寺の運営だったので、園長先生は住職。
お説法も座禅も私にとっては子どもの頃から身近なものだったということもあり、永平寺の座禅、結構、余裕でした。
生意気言ってごめんなさい。
ですが、やはり格式ある『永平寺』の座禅体験。ちょっと自信になりました。
小学生でも、小学生未満でも静かにしていられるのであれば、参加可能です。
貴重な体験になると思います。是非、一度参加してみて下さい。
あぐら、正座が苦手な方や高齢者の方は、正座椅子を準備して頂けます。
座禅体験の流れ
予約不要で、実地時間の5分前に受付で申し込みを行います。
受付に行く前に拝観料を支払います。(大人500円、小中学生200円)
受付で、座禅体験料金を1人五百円、別途払います。未就学児は無料。
実地時間:①10:00〜 ②13:30〜 ③15:30〜
座禅自体は20分ですが、移動、説明などを含めるとおよそ50分です。
座禅体験スタート!
私の心の声と共にストーリー仕立てで解説していきます。
受付前のソファで待っていると、修行僧の方2名が案内に来る。
私が参加した回では30名超え、うちの小学生の娘以外にも中、高学年くらいの女の子と男の子も参加。
若いお姉ちゃんも高齢で正座のできないお年寄りもお見えになる。
平均年齢はやや高め。寺ですから。
座禅体験の人しか入れない広間まで4列になって移動。
入り口横の棚に荷物は全て置き、裸足になる。
身一つで広間に入ると、坐蒲(ざふ)という黒い丸い座禅座布団が等間隔に並べてある。
娘達を『静かにできない時は、つまみ出そう』と思いつつ、出口付近の坐ふを確保。
座禅体験が合掌にて始まる🙏
修行僧が坐ふの向き、立ち位置、形の整え方を説明。
体重をかけて坐ふを転がしながら、まんまるにする。
コロンとしたかわいいクッションみたい。
坐ふにお尻をのせ、あぐらをかく。
一概にあぐらといえども種類と意味があるので、あとで解説します。
集中力が切れたり、眠たくなった場合は合掌をすると、警策(きょうさく)という肩を叩く棒で『喝(かつ)!』を入れて頂ける。
希望者のみが叩かれるシステム。
鐘が一突きされ、広間の照明が落とされる。
しーーーーーーんと静まりかえる。
微動だに出来ない緊張感が走る。
警策(きょうさく)を持った、修行僧の袈裟(けさ)が擦れる音が広間に響く。
みんな最初は牽制(けんせい)。
瞑想に慣れていてドMの私ですら、第一陣では行きにくい。
どれくらいの力で叩かれるのか、確認したいところ。
少しすると、最前列のおっさんが、“スッ“と合掌。
広間の空気が瞬時に変わる。
(おっさん、行きおった!)とみんな心の中で思う。たぶん。
伏目がちでいるのが本来の型なのだが、首は動かさず、目だけ最前列のおっさんを凝視。
みんな凝視。
修行僧が警策(きょうさく)を振りかざし、“バシン!!“と叩く音が響いた。
(けっこう、強めだな。汗)
一発目を皮切りに、次々と合掌し始める。
ドM集団の出来上がり。
修行僧の忙しいこと。
『私も』『私も』『私も』・・・・・・・・
『お前もか!』『お前もか!』『お前もか!』・・・・・
バシン!バシン!バシン!バシン!・・・・・・
(えーーーー!合掌のタイミングを逃してもうた・・・・)
そんな中、若いお姉ちゃんも合掌。
(お!お姉ちゃんも行きおった)
と再び、伏目をといて凝視。
ペチン。
(いやいやいや。きれいなおねちゃんは弱すぎるやん!)
次に小学生姉弟のお姉ちゃんも合掌。
(えらいな、お姉ちゃん)
弟は勇気出ず。
ペチン。
(まぁまぁ、小学生はね・・・)
次に再び、おっさん合掌。
バシン!
(おっさんには容赦ない・・・・)
修行僧が一息ついたところで、私も合掌。
記念に叩かれておこう。
ペチン。
(もっと強く来いよ)
とても優しかったです。
永平寺側は『皆様、同じ力で叩かせて頂いております。合掌。』と言うだろうけど。
いや。明らかに“おっさんは強め“でした。
あぐらの種類と意味
結跏趺坐(けっかふざ):仏教と坐禅、ヨガの瞑想する際の座法
あぐらのこと何ですが、おじ様がテレビを見ている時のあぐらは半跏趺坐(はんかふざ)になります。
結跏趺坐(けっかふざ)は足の甲を反対の太ももに乗せます。(上の画像になります↑)
股関節の柔軟性がないと、結構きつい体勢。
仏教において、最も尊い座り方です。如来坐像は、必ずこの座り方をしています。
上に来る足が右か左で、名称も意味も変わってきます。
蓮華坐(れんげざ):左足を右の太ももに乗せた後に、右足を左の太ももに乗せる。悟りを開いた者の坐法。
降魔坐(ごうまざ):蓮華坐(れんげざ)の左右反対バージョン。修行中の者の坐法。
半跏趺坐(はんかふざ):片足のみ太ももに乗せる。菩薩坐(ぼさつざ)とも言われます。
降魔坐(ごうまざ)のことも蓮華坐と言われることもあります。
坐禅体験は降魔坐か半脚跏趺坐で行います。
体の座りの良い標準の坐法は結跏趺坐(けっかふざ)ですが、長時間を安定した形で座るには、半跏趺坐(はんかふざ)が楽です。
坐禅だと作法が厳しめで、目的が修行ですが、ヨガの瞑想の目的は自分と向き合うことなので、リラックスできる体勢でOKになります。
仰向けに寝転がって行うこともあります。
坐禅の修行も己と向き合うことに繋がるのだろうけれども、ヨガとは似て非なり。
蓮華坐で20分は、足、鬱血(うっけつ)します。血流が悪くなる。冬場なんて特に。
なので宗教嫌いなんです。
ルールを作ればいいってもんじゃない。
ほどほどに、自分が好きだな。と思える部分を取り入れて、坐禅を楽しんでみて下さい。
大人にとっても、子どもにとっても、なかなか貴重な体験になります。
GWウィークの子どもの日のお出かけにオススメ。
夏休みは、永平寺に宿泊、朝4:00からの修行体験も娘たちとチャレンジしてみようと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。ナマステ。