鏡の法則とは?
「鏡の法則」は、「人生の出来事は、私たちの心を映し出す鏡である」という法則です。
心に抱く感情が、現実の出来事として返ってくるといわれています。
不満ばかり抱いていると不満が増える出来事が起こり、感謝を抱いていると感謝したくなる出来事が起こります。
この記事では、「許し」によって心を整え、人生を豊かにする方法が解説していきます。
感動のストーリー:「子どものいじめ」から始まった気づき
1 母親・栄子の苦悩と孤独
41歳の主婦・栄子さんは小学5年生の息子・悠太くんが学校で仲間外れにされていることを知り、心を痛めていました。
しかし、悠太くんは「何でもない」と心を閉ざし、話してくれません。
栄子さんは「母親として何もしてあげられない無力感」に苛まれ、孤独感に押しつぶされそうになっていました。
そんな彼女に、夫は心理学に詳しいコンサルタント・矢口さんを紹介しますが、栄子さんは夫の紹介を拒絶し、こう言い放ちます。
「私が悩むのは当然よ。あなたはただ仕事をしているだけでしょ!」
この言葉には、夫に対する軽蔑の気持ちが隠れていました。
2 矢口さんの問いかけ:「あなたは誰かを責めていませんか?」
1週間後、矢口さんに電話をした栄子さんは、最初にこう問いかけられます。
「栄子さん、心の中で誰かを責めていませんか?」
唐突な質問に戸惑う栄子さん。
しかし、矢口さんの説明を聞き、心の中を振り返ったとき、夫に対して無意識のうちに「尊敬していない」自分がいることに気づきました。
そして、その感情の根源には父親への複雑な思いがあると知ります。
父親への思いと向き合う勇気
1 「許せない」という本心
矢口さんから「お父様に感謝していますか?」と問われた栄子さんは、「感謝はしているけど…許せない気持ちがあります」と答えます。栄子さんの心に残っていたのは、父親の厳しさでした。
「父は私の気持ちなんて考えず、怒鳴りつけてばかりいた」
「男の子と出かけたとき嘘をついた私を『ろくな女にならない』と罵った」
幼少期の出来事が深い心の傷となっていたのです。
2 感情を書き出し心の整理をする
矢口さんは、「父親への感情をすべて紙に書き出してみましょう」と提案します。
栄子さんは2時間かけて十数枚の紙に「怒り」「悲しみ」「失望」を吐き出し続けました。
「こんなに怒りが溜まっていたなんて…」
涙を流しながら書き終えた栄子さんは、少し心が軽くなったのを感じました。
「感謝」と「謝罪」を伝えた電話
次の課題は「感謝と謝罪を父親に伝える」こと。
電話をかける決心をした栄子さんは、母親を通じて父に代わってもらいました。
「お父さん、今まで言えなかったけど…働いて育ててくれてありがとう。子どもの頃、反発してごめんなさい…」
電話口で聞こえてきたのは、父の嗚咽でした。
ずっと無口で強かった父が泣き崩れたのです。
その姿を察し、栄子さんは思いました。
「私はずっと父の愛を拒んできたんだ…」
父親に愛を伝えられなかったことが、どれほど父の心を傷つけていたかに気づきました。
心が変わると現実が変わる
その翌日、悠太くんが学校から笑顔で帰宅しました。
なんと、彼をいじめていた子が「今まで意地悪してごめん」と謝ってきたのです。
栄子さんは優しく声をかけました。
「お母さんはあなたを信じてるよ。困ったらいつでも相談してね。」
その言葉に悠太くんは笑顔で「ありがとう」と答えました。
家族3人で夕食を囲んだとき、栄子さんは「子どもが天使のように見えた」と語っています。
許しのための8つのステップ
許しは、相手のためではなく自分のために行うものです。
このストーリでは「許し」を進める8つのステップが紹介されています。
1. 境界線を引く:自分を守るために距離を取る(大前提として、パワハラや身の危険に影響する場合は、自分を守ることを優先してください)
2. 感情を吐き出す:紙に感情を書き出す
3. 相手の動機を探る:相手の未熟さや弱さを理解する
4. 感謝できることを書く:感謝できることを見つける
5. 感謝の言葉を声に出す:言葉にして感謝を深める
6. 謝りたいことを書く:謝罪の気持ちを整理する
7. 学んだことを書く:経験からの教訓を記録する
8. 宣言する:「私は自分の幸せのためにあなたを許します」と言葉にする
最後に:心を映す鏡で人生を豊かに
「許し」とは、過去に囚われていた心を解放し、安らぎを選択することです。
栄子さんのように一歩踏み出すことで、心の重荷が軽くなり、現実が変わり始めます。
「人生は心を映す鏡」
自分の内面を整え、愛と感謝で満たしていきましょう。
あなたの心の鏡が輝き出したとき、きっと人生も輝き出します。
ぜひ『鏡の法則』を参考にして頂き、あなた自身の心を見つめてみてください。
参照:『鏡の法則』野口嘉則著
最後まで読んで頂きありがとうございました!ナマステ。